●平成17年度 東北支部セミナー報告●
(平成17年10月29日)

 平成17年10月29日に福島市の杉妻会館において平成17年度(社)日本水環境学会東北支部セミナーが開催されました。
 セミナーは「猪苗代湖及び裏磐梯湖沼の水質保全」をテーマに開催したもので、日本水環境学会、行政機関、NGO、市民等約100名が参加され、会場はほぼ満員の状況でした。 まず、主催者として日本水環境学会東北支部の石橋支部長、開催県として福島県環境センターの石井所長の挨拶の後、特別講演、活動事例報告、調査研究報告の3部構成で行われました。
 特別講演1では、日本大学工学部の中村教授から「湖沼の水質保全について」と題して、水質汚濁とは何か、それを防止するためには何が必要かについて、猪苗代湖、裏磐梯湖沼、諏訪湖の水質を交えて話がありました。特に猪苗代湖については、「汚濁の前兆現象が散見されるので、汚濁の原因となる種種の有機物を湖内に入れないような具体的方策を検討し、実践に移る必要がある」との提言がなされました。
 続いて特別講演2では、県庁水環境グループの菅野さんから「猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の水環境保全について」と題して、猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の良好な水環境の保全に関する条例及び水環境保全推進計画の内容について説明がありました。
 活動事例報告では、猪苗代湖の自然を守る会の鬼多見さんから「猪苗代湖の生態系」、阿賀川・川の達人の会の坂下さんから「阿賀川・川の達人の会と水環境」と題して日頃の活動について報告がありました。
 調査研究報告につきましては、日本大学工学部藤田助教授から「猪苗代湖の流動現象と水質への影響」と題して、湖内の静振について報告があり、続いて福島県環境センターの渡辺さんから「猪苗代湖の水質自動モニタリング測定結果について」、日本大学工学部の土性さんから「猪苗代湖の湖底環境と物質拡散」について各々報告がありました。
 参加された皆様及びご協力をいただいた皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
                     (福島県環境センター 調査分析グループ 大友 宏)
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